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不動産売却における分離課税税率とは?損しないための計算方法と控除制度を解説
カテゴリ:お役立ち情報  / 投稿日付:2024/10/07 11:32



不動産を売却しようと考えているけど、税金のことになると不安ですよね。
「売却で得た利益はどれくらい税金がかかるの。」
「何か控除制度はあるの。」
そんな疑問をお持ちの方のために、この記事では、不動産売却の分離課税について解説します。
売却による損失を防ぎ、少しでも得をするための知識を手に入れて、安心した不動産売却を実現しましょう。

□不動産売却の税金は?分離課税について解説

不動産を売却して得た利益は「譲渡所得」と呼ばれ、他の所得とは別に計算する「分離課税」が適用されます。
分離課税は、株式売却など、一時的に大きな金額を所得として得た場合に、他の所得と合算されて高い税率が課せられるのを防ぐための制度です。

1:長期保有と短期保有

分離課税では、不動産を所有していた期間によって税率が異なります。
長期保有:5年超所有している場合
短期保有:5年以下で所有している場合
※いずれも譲渡年の1月1日の所有期間
長期保有の方が税率が低いため、売却前に所有期間を確認することが重要です。

2:分離課税の税率

分離課税の税率は以下の通りです。
短期譲渡所得:所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=合計39.63%
長期譲渡所得:所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%
(上記復興特別所得税は、所得税に2.1%を乗じたもので、令和19年まで申告・納付が必要となります。)
このように、長期保有の方が税率が低いことがわかります。





□不動産売却で得た利益はいくら課税される?計算方法と控除制度を解説

不動産売却による税金の計算は、取得費や譲渡費用などを考慮する必要があるため、複雑です。
しかし、居住用不動産や相続した空き家など、一定の条件を満たす場合は、特別控除を受けることも可能です。

1:譲渡所得の計算方法

譲渡所得は以下の式で計算します。
譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用
売却価格:不動産を売却した金額
取得費:不動産を購入した金額(取得時の登録免許税や印紙代なども含み、償却費相当額もしくは減価償却費の累計額を差し引いたもの)
譲渡費用:不動産売却にかかった費用(仲介手数料、広告費、登記費用など)

2:特別控除制度

不動産売却では、いくつかの特別控除制度を利用することができます。
居住用不動産の売却損失の特別控除:居住用不動産を売却した場合、売却により生じた損失を一定額控除することができます。
特定の空き家の売却損失の特別控除:相続した空き家を売却した場合、売却により生じた損失を一定額控除することができます。

3:具体的な計算例

例えば、1,000万円で購入したマンションを1,500万円で売却した場合、譲渡所得は500万円となります。
売却価格:1,500万円
取得費:1,000万円
譲渡費用:50万円(仲介手数料など)
譲渡所得=1,500万円-1,000万円-50万円=500万円

この場合、譲渡所得は500万円となり、長期保有であれば税率は20.315%、短期保有であれば税率は39.63%となります。
※実際には、取得費には取得時の登録免許税などが追加され、また償却費相当額等が差し引かれるため、税額は変動します。
また、取得費がわからない場合や取得費が収入金額(売却価格)の5%を下回る場合は、収入金額の5%を取得費(概算取得費)とすることができます。



□まとめ

不動産売却によって得られる利益は「譲渡所得」と呼ばれ、他の所得とは別に計算する「分離課税」が適用されます。
分離課税では、長期保有の方が税率が低くなるため、売却前に所有期間を確認することが重要です。
また、居住用不動産や相続した空き家など、一定の条件を満たす場合は、特別控除を受けることも可能です。
不動産売却による税金の計算は複雑ですが、この記事で解説した内容を参考に、事前にしっかりと知識を理解しておくことで、安心して売却を進めることができます。

当社では不動産の売買をサポートしております。
ぜひ不動産の取り扱いでお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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